二丁製本は製本の方法のひとつで、二つ面付けされたものを1枚の折丁とし、無線綴じや中綴じなどの作業を行い、化粧断ちを行う段階になったとき二つに裁断します。
裁断されたことで同時に二冊の製本ができるという方法が二丁製本です。
一般的に製本するものというのは1枚の大きな紙に16ページ(もしくは4ページ・8ページ・32ページ)単位で両面に印刷をして、それを折ページの順番で並ぶように製本しますが、正しくページが並ぶように配置するその作業のことを「面付け」といい、その1枚の紙の単位を「折り」といいます。
そしてそれを製本するために折りたたまれた状態のものを「折丁」または「折本」というのです。
この1枚の二つ面付けされたもののことを二丁付けともいい、一枚の折丁に対し2冊分の印刷面があることをいいます。
三丁付けや四丁付けというものもあります。
本の中身を針金でしっかりと綴じて、別に仕立てられた厚めの表紙で包む上製本では、中身をページの順番そろえて一冊の本にまとめる丁合の後にいったん断ち割りをし一冊ずつ表紙包みを行います。
手帳製本の場合には折り、丁合、糸かがり、背固め、見返し貼り、背巻きといった一連の工程を二丁で製本し、断ち割り機で断ち割りを行い二冊の製本が出来上がるのです。
一度に二冊分をつくることができるので印刷用紙も少なくて済むという大きな利点があります。
中綴じ機のトリマーにセンターカット装置というものを付けて、2丁製本の断ち割りを行い、中綴じした直後に、天地を2ヵ所ずつ、計4箇所を一気に断裁し、完成まで持っていきます。
省力化、品質向上に、非常に役立つ装置ですが、綺麗に正確な作業を行うには、設置と調整に時間もかかり、機械の特性を把握した熟練の経験が必要です。
このように長さの違うために段差が生じるページのある二丁製本の場合、後から複数の冊子をまとめて断裁機で切断すると綺麗な仕上がりにならないことがあります。
これを断裁機を使用せずに、センターカットで断裁することで、綺麗な仕上がりを実現できます。