製本などを美しく仕上げる加工として「角丸(かどまる)」という方法があります。
辞書などの書籍やトランプなどカードの角が丸くなっているのを見たことがあるのではないでしょうか。
そのように書籍の小口側の角を丸く仕上げる加工、またそのもののことを角丸といいます。
角丸は書籍などのか角がまくれやすかったり、また、くっつきや紙の損傷を防ぐことを目的とした加工です。
さらに書籍などの角を丸めることで、直角で鋭利な角で指先を傷付けるかもしれない、というイメージを和らげる効果もあるのです。
角丸は角丸機という角丸の加工を仕上げるための機械で角丸切りを行います。
このように小口の角に丸みを持たせることで角が折れないようにして、使用頻度の高い書籍、薄葉紙でページ数の多い書籍などに行うことが多い加工です。
分厚いハードカバーなどの表紙などにも多く使われます。
角の当たりは丸みがあるので誤ってぶつかってしまっても危険性が低くなります。
また見た目も豪華に、またかわいらしい雰囲気になりますので、デザイン性もアップします。
当社では書籍だけでなく、リーフレットや下敷き、カレンダーなどのような綴じものなどにまで角丸加工を行うことが可能です。
さまざまな紙質やサイズに対応するための工夫を凝らし、美しい仕上げを目指しております。
正確な角丸を実現するには、その前に紙の角が厳密に直角でないと、きれいな円形状ができません。
角丸機の作業壁は紙の角が90度であることが前提のため、正確に直角でないと作業壁に完璧に揃えることができなくなります。
そのため、その前工程の中綴じ・断裁作業に対して、今まで以上に、より精度の高い技術が求められることになります。
日々の高品質なものを造る作業そのものが、角丸のようなオプション作業もきれいに仕上げることにつながりますので、基本作業こそ気が抜けません。